令和5年度 特別講演会が開催されました。
令和5年12月13日(水)、
当会は、公益社団法人 精密工学会北陸信越支部様との共催で特別講演会を
開催しました。
今回の講演は、「鉄を鍛え芸術を生み出す刀匠の技術」と題して、
全日本刀匠会会長の 宮入小左衛門行平刀匠 にご講話をいただきました。
宮入様は、展覧会において各賞受賞審査の対象外となる、現代刀匠の中で最高位に
位置づけられた ”無鑑査刀匠” のお一人です。
日本刀は、かつては武器であると同時に武士の権威の象徴や信仰の対象として崇められて
いましたが、現在では美術工芸品としても美しさは世界に認められています。
鉄を鍛える工程には、刀剣鍛冶職人の高度な技術と創意工夫が注ぎ込まれ、それにより刀身には
美しい模様が現れ、固有の曲線を描く他の武器には見られない芸術性を持つようになります。
講演会においては、日本刀の基礎的な知識をご講義いただき、日本固有の鍛冶製法について
作刀行程に沿って詳細に解説していただきました。
行程:①鍛錬 ②成型(火造り)③焼き入れ ④仕上げ ⑤研磨(※)
※⑤研磨は、”切る”ためではなく、”美しさ”を表現する手段、とのこと。
この理由は、講演を聞いた方のみが知っている・・・
※講演会会場
※宮入小左衛門行平刀匠